アイチップス・テクノロジー:解像度変換 IC やひずみ補正IC,クロスポイント・スイッチICのメーカ.映像や画像に関する様々な処理をハードウェアで実現するので,ほとんどリアルタイムに処理できる.
IP00C788(写真1)は,2K対応の画像ひずみ補正 /エッジ・ブレンディング用である.拡大/縮小の6シンボル補間フィルタを内蔵し,台形補正やピン・クッション補正にも対応している.画質調整のエッジ・ブレンディングでは,RGB独立ガンマ補正/ホワイト・ピーキング/領域およびドットなどの補正/ユニフォーミティ補正ができる.動き適応IP変換も搭載しているためインターレース信号も解像度変換処理が可能.
14mm角パッケージで低価格を実現し,プロジェクタや小型モニタ/カメラへの使用向き.
IP00C355(写真2)は,4K 60Hzの4系統入力で,フレーム・メモリを内蔵した多画面入出力オーバーレイ対応のIP変換/解像度変換IC.独立した拡大/縮小回路を8系統, IP変換回路を4系統内蔵し,高速シリアル・インターフェース(V-by-One HS)を入出力に採用している.4K 60Hz出力で自由な4画面オーバーレイ(PiP/PoPなど)をはじめ多彩な表示が可能.
カタナコーポレーション:CVC Codec(写真3)は,可逆データ圧縮アルゴリズムCVC方式をFPGAで実現したIPライブラリ.圧縮率は従来方法で約70%なのに対して約50%,圧縮時間は100msが4msと25倍のスピードを実現している.実車での車載計測器で6.5Tバイト/日(Bayer, 12ビット,Full HD,30 fps × 2 + CAN )のデータを3.3Tバイト/日に圧縮できる.
画像の波形/実験データの全数保存,ADASカメラ・データの帯域確保・保存,遠隔監視システムでの通信の高速化・省電力化,クラウド/データ・センタのデータ圧縮に向く.
ザイリンクス,アルテラなど各社のデバイスに対応.
ライター:武田洋一