キーサイト・テクノロジー,新製品発表会

マイクロウェーブ展の会場ではキーサイト・テクノロジーの記者発表会が行われ,信号発生器MXG シリーズ( 2023 年9 月20 日発表)と,ネットワーク・アナライザENA-X シリーズ(同11月20日発表)の新製品説明が行われた.最大4ch・2Uラックサイズのベクトル信号発生器「N5186AMXG」は,最大960MHzの変調帯域幅で狭帯域/広帯域やさまざまな規格に対応.最大周波数は3GHz/6GHz/8.5GHzの3機種がある.出力4chは周波数/位相が同期でき,4chを束ねて最大3.84GHzの帯域内/帯域間キャリア・アグリゲーションに対応.注目は,本体内部にリフレクト・メータを内蔵しDUTとの接続ケーブルの先端で校正できるので,DUTとのマッチングを自動で補正してくれる点で,測定時間を大幅に短縮することができる.

ベクトル・ネットワーク・アナライザ「E5081A ENA-X」は,2ポート/4ポート,22GHz/44GHzのモデルがある.大きな特長として,ポート1とポート2 に低ノイズ・レシーバと可変フィルタの内蔵することでNF 測定が可能となるほか,スペクトラム・アナライザ,ハルス信号&モジュレータ,DUT用DC電源を搭載する.また,S パラメータ以外のRF にかかわる測定を少ない測定器で実現できる.測定器が少なくなることにより,ケーブルの脱着に要する時間が不要となり大幅に時間が短縮できるほか,初期投資の削減,スペースの削減,メンテナンス/ 校正の低減,消費電力の削減,バックアップ機材が最低限で済むというメリットがある.

<武田洋一>